国 名: オマーン国 
(Sultanate of Oman)
2003.10現在
一般事情
1.面積 31万km2(日本の約4分の3)
2.人口 233万人(99年7月開発省発表。うちオマーン人は173万人(74%))
3.首都 マスカット(62万人)
4.人種 アラブ人
5.言語 アラビア語(公用語)、英語も広く通用する
6.宗教 イスラム教 (イバード派が主流)
7.国祭日 11月18日(カブース国王誕生日)
8.略史
1C〜2C頃 アラブ人の移動・定住
7C イスラム改宗
16〜17C ポルトガルの支配
1650 イマーム・ヤールビ王朝によるポルトガル人追放、全国統一
1749 アフマド・ビン・サイード、イマームを号しサイード王朝始まる
1807〜56 サイード・ビン・スルタンの治世(最盛期)
1913 内戦開始
1960 ドファール地方の反乱
1970 現カブース国王即位
1975 ドファール地方の反乱制圧
政治体制・内政
1.政体 君主制
2.元首 カブース・ビン・サイード国王陛下
(H.M. Sultan Qaboos Bin Said)(1970年7月23日即位)
3.議会 91年に諮問議会、97年に国家評議会が各々設置された。男女の参政権あり。いずれも立法権はないが、政府の作成する法案を審議し、勧告を行う。また、諮問議会には国政調査権が与えられ閣議を召喚して国政につき審議することができる。
4.政府 (1)国王が首相、外相、蔵相、国防相を兼任
(2)国王代理 スワイニ・ビン・シハーブ・アール・サイード、
        アスアド・ビン・ターリク・アル・サイード
  閣議担当副首相 ファハド・ビン・マフムード・アール・サイード
(3)外務担当相 ユーセフ・ビン・アラウィ・ビン・アブドッラー
5.内政
  • 1970年の宮廷革命により即位した現カブース国王は、前国王の鎖国政策の転換を図り、国連加盟(71年)、石油収入を基盤とした経済建設、かつての反体制派からの人材登用による国内宥和を推進。
  • 国王は絶対君主制を維持しつつも、諮問議会設置や毎年の地方巡幸を通じて民心の掌握に努め、その政権の基盤は安定。
  • 96年、憲法に相当する国家基本法が制定された。
  • 2003年現在、諮問議会に2名、国家評議会に5名の女性が議席を得ている。
外交・国防
1.外交
基本方針
(1)非同盟中立、善隣外交を標榜。
(2)GCC諸国との関係強化(イラン・イラクとGCC関係改善にも尽力)。
(3)中東和平の実現にも前向き。96年1月イスラエルとの通商代表部設立につき合意し、同年7月互いに代表部事務所を設立。(2000年10月閉鎖)
2.軍事力 (1)予算 約25億ドル(2001年)
(2)兵役 なし
(3)兵力 43,500人(王立軍6,500人、陸25,000人、海4,200人、空4,100人、その内外国人3,700人)
経済
1.主要産業 石油関連業、農漁業、銅鉱業
原油確認埋蔵量57億バーレル(2002年)、可採年数16〜17年、石油生産量89.8万B/D(2002年)
天然ガス確認埋蔵量25.1兆m3(2002年)、可採年数143年、天然ガス生産量221億m3(2002年)(LNG660万トン/年)
2.GDP 203億ドル(2002年)
3.一人当たりGDP 政府未公表
4.実質GDP成長率 1.8%(2002年)
5.物価上昇率 未集計
6.失業率 N.A
7.総貿易額(2001年:国家経済省統計) (1)輸出 4,295.5百万リアル
(2)輸入 2,309.1百万リアル
8.主要貿易品目 (1)輸出 石油(67%)、LNG(10%)、ライム、小麦粉、デーツ
(2)輸入 機械機器、食料品
9主要貿易相手国(2002年:国家経済省統計) (1)輸出 日本、中国、タイ、韓国、台湾
(2)輸入 UAE、日本、米国、英国、仏
10.通貨 オマーン・リアル(RO)
11.為替レート 1米ドル=0.384RO
12.経済概要 (1)オマーン政府は、新5ヶ年計画(第6次)の策定、WTO加盟(2000.10)を契機に国内経済のグローバル化、民営化を促進。石油・ガスの収入を足掛かりとし製造業の拡大を始め、石油以外の新たな産業を発展させることを目指している。
(2)最近の高油化による財政収入の増加。LNGの輸出開始といったプラスの要因が石油依存型経済からの脱却や停滞する経済の諸問題を解決することが期待されている。