時刻は明け方。

薄暗い森に迷い込んだ僕。あてもなく、さ迷い歩く。

ふいに近くの木に目をやると、その木には25cmほどの大きな蛾が。

思わず短く悲鳴をあげる僕。

その声に反応した蛾が、突然コチラに向かって飛んでくる。

必死で逃げる。逃げる。

全力で走りながら、恐怖に振り返ると

追ってくる蛾の数が異様に増えているではないか。数え切れないほどに。

やがて僕は力尽き、大量の蛾に囲まれてしまう。

そして次々とまとわりついてくる大きな蛾達。

足に。腕に。腹に。首に。そして、顔に。

僕は、そのあまりの気持ち悪さに蛾を振り払おうともがき続けるのだが

・・・次第に意識は遠のいて・・・




そして、いくらか時間がたった頃、ぼんやりと僕は意識をとりもどす。

まとわりついていた蛾が徐々に離れていくのを感じる。

それから、しばらくして。

・・・ああ・・・助かったんだ・・・と思い、もう蛾がついていないことを確認しようと

自分の姿をみたところ。



そこには、人間大の巨大な蛾が。